Entrykit の使い方

Docker コンテナで何かを実行する場合に便利なのが Entrykit 前に使い方を調べたはずなのに忘れてしまったので再度まとめてメモっておく インストールは release ページから最新版をダウンロードし /bin/entrykit に設置する その後 entrykit –symlink で symlink をはる、entrykit はどの名前で実行されたかによって動作が変わります

# /bin/entrykit --symlink
Creating symlink /bin/entrykit ...
Creating symlink /bin/codep ...
Creating symlink /bin/prehook ...
Creating symlink /bin/render ...
Creating symlink /bin/switch ...

codep

複数のプロセスを同時に起動させます

codep "sleep 100" "sleep 200" "nginx" "nginx -v"

とすると 4 つのプロセスが実行されるかと思いきゃ “sleep 200” と “nginx -v” しか実行されません。同じ実行ファイルのプロセスは後で指定したものだけが実行されるようです

codep "sleep 100" "/bin/echo test" "nginx -v"

であれば 3 つとも実行されます ドキュメントにあるように

ENTRYPOINT ["codep", \
    "/bin/config-reloader", \
    "/usr/sbin/nginx" ]

と書けば /bin/config-reloader と /usr/sbin/nginx が実行されます、どちらか一方でも終了すればコンテナごと停止します

ENTRYPOINT ["codep", \
    "/bin/config-reloader", \
    "/usr/sbin/nginx", \
    "sleep 100" ]

とすれば100秒で sleep が終了したタイミングでコンテナが停止します

render

render は sigil という template エンジンを使ってファイルを生成します

render /etc/nginx.conf -- /usr/sbin/nginx

とすれば /etc/nginx.conf.tmpl から /etc/nginx.conf を生成した後に nginx を起動させます

ENTRYPOINT ["render", "/etc/nginx.conf", \
            "--", "/usr/sbin/nginx", "-g", "daemon off;"]

switch

switch shell=/bin/bash ps=/bin/ps "version=nginx -v" -- /usr/sbin/nginx -g 'daemon off;' version

とすれば nginx -v が実行される。末尾の version を外せば – 以降のコマンドが実行される version の代わりに shell とすれば bash が起動する つまり

ENTRYPOINT ["switch", \
              "shell=/bin/bash", \
              "ps=/bin/ps", \
              "version=nginx -v", \
            "--", \
            "/usr/sbin/nginx", "-g", "daemon off;" ]

としておけば

docker run -it xxx version

とすれば nginx -v が実行され、

docker run -it xxx shell

とすれば bash が実行されます

docker run -it xxx

とすれば /usr/sbin/nginx -g ‘daemon off;’ が実行されます name=command として指定されていないものを引数に渡すとこの後ろにつけて実行されます

docker run -it xxx -V

とすれば /usr/sbin/nginx -g ‘daemon off;’ -V が実行されるのでバージョン情報やビルド情報が表示されます

prehook

prehook で指定したコマンドを実行した後にアプリなどを起動させます

ENTRYPOINT ["prehook", "nginx -V", "--", "/usr/sbin/nginx", "-c", "/nginx.conf"]

“–” の後はリストで引数を渡しますが prehook コマンドをリストで渡すことはできません

ENTRYPOINT ["prehook", "nginx", "-V", "--", "/usr/sbin/nginx"]

また、prehook で指定したコマンドは正常終了しないと後のコマンドを実行しません よって、次のようにすると nginx は起動しません

ENTRYPOINT ["prehook", "/bin/false", "--", "/usr/sbin/nginx"]

合わせ技

これまでに出てきたものを組み合わせることが可能です

ENTRYPOINT [ \
  "switch", \
    "shell=/bin/sh", \
    "version=nginx -v", "--", \
  "render", "/demo/nginx.conf", "--", \
  "prehook", "nginx -V", "--", \
  "codep", \
    "/bin/reloader 3", \
    "/usr/sbin/nginx -c /demo/nginx.conf" ]

環境変数で指定する

次のように環境変数で指定することも可能なので Dockerfile に書いたものを実行時に上書きすることも可能です

ENV SWITCH_SHELL=/bin/sh
ENV RENDER_CONFIG=/etc/nginx.conf
ENV CODEP_NGINX=nginx -g
ENV CODEP_CONFD=confd
ENV PREHOOK_HTPASSWD=htpasswd -bc /etc/nginx/htpasswd $HTPASSWD

ENTRYPOINT ["entrykit -e"]

後でテンプレート機能のところをもうちょい掘り下げよう

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